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2013年3月14日木曜日

『まおゆう魔王勇者』読んだ。ちょっと感想をば


原作の方を読みました。

きっかけは、経済関連の調べ物をしていて、ふと見つけたページで気になったので。
社会科学論ノートからの抜粋 (まおゆうの感想)
ここ、西洋の近代社会思想家お歴々の思想を平易な言葉ですごくわかりやすくまとめてらっしゃるなーと。参考になります!勉強になります!


さて、

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」まとめサイト

何もかもほっぽり出してすっかり読みふけってしまいました。
だいたい3日ぐらいかけて睡眠時間削って一気に読んだから、目が疲れすぎて、ちょっと体調まで崩してしまってw。でもそれくらいのめり込んでしまいましたよw

読み終えて、ああ、世の中にはこんな素敵なものがあるんだなあ、こんなものを生み出せる人がこの世界にはいるんだなあと、なぜかなんか嬉しくなってしまったですw


自分も「読者子弟(?)」にw


世界史が凝縮されたようなストーリー中に経済学が散りばめられています。しかし、会話だけでよくここまで…。

世界史は好きだったけど、近代史はドロドロだし複雑だし、どうも苦手意識がありました。正直言って、感情的に敬遠していたフシがある。

だけど、これを読むと不思議と世界史も経済学も学んでみようかなって気になります。

いや、歴史、経済のみならず、いろいろ学んで知恵をつけたいなって思わずにいられなくなる!



生きている物語


魅力的なキャラクター達の熱いセリフに何度も何度も揺さぶられました。

こんなに熱いものを感じたのは久しぶり、いや初めてかも。
もちろんそれは自分の経験が浅いからというのもあるだろうけれど、でも途中何度も感動してました。


歴史小説の匂いもプンプンしましたw(特に戦とか交渉のシーン)
こういう雰囲気、ドラクエ+歴史小説とか個人的にツボ過ぎるっw

あ、もちろんドラクエを知らなくても楽しめるはずです!
(もちろん知ってたら( ̄ー ̄)ニヤリとできますw)


それから魔王の回想シーンで出てくる、学問してて感じる限界、無力感みたいなの。あれすごくよくわかるなーっていうか。

反抗と諦めが入り混じったような中二病的厭世観。

でも、そういうのを超えて、敢えて「あの丘の向こう」が見たいと。
いいなあ、すごくいいなあ。

そうだよなー、今、目の前にあるのが、思わず失望したくなるようなものであっても、それは飽くまで過去から現在までの結果であって、未来はまだわからない。

そういえば、「現実主義の陥穽」(丸山眞男)っていうのもあったなー。現実ってのは、日々造られていくものでもあると。

自分も危うく、こういう希望が見出だせずに腐っていってしまうところだったかも。そういう意味でも救われた!きっと作者はまおー様のような人なんだろうな~w

生きている物語は、こうして人の心にダイレクトに働きかけ、動かしてしまう力を持ってるんだなあと思いました。



爽やかな余韻


そしてこの読後の爽やかさ。
ちっちゃい頃ゲームをクリアした時のあの余韻を久々に感じました。
何度もため息をついて空を見上げて呆けていたw(半日くらいずっとw)

そして、改めてドラクエ(なかでもとりわけロトシリーズ)は、現代の古典、神話なんだなあと。(もちろん、天空シリーズも大好きです!)

この物語は、そういう神話の時代の終わりって感じでした。
それはまた、現に我々が囚われている、ゼロサム的で停滞的な世界観の限界とその突破を示唆するものであると思いました。

勧善懲悪を越えて、パターナリズムとオートノミー、タナトスとエロスの相克を経て、ついに世界は新たな段階へと…みたいな。

自分は少し希望が湧いて来ました!



まおゆうオススメっ


なんかちょっと感想文堅くなっちゃったかな~

アニメ、漫画とかいろいろあるようなので、そっちから入ってみてもいいかも。是非気軽に楽しんでみてください!オススメです。

いやあー『まおゆう』好き過ぎる!
また別記事書くかもです。

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